P.G.ウッドハウスの『でかした、ジーヴス』を読みました。
今年一番始めに読んだ本。
ウッドハウスコレクションの5作目。短編集。
相変わらず、知識はあるが知恵のないバーティー。
苛つくぐらいに強烈な個性の親戚や友人たちが、
やっかいごとを持ち込んではドタバタが始まり、
それに右往左往させられるバーティーを横目で見ながら、
冷静沈着なジーヴスがことを丸く収める、と。
お決まりのパターンだけれども、これが面白い。
それと、くどいぐらいの(けして褒め言葉ではない)修飾語句。
これがまた面白い。
読んでると、どうしても、ところどころで吹き出してしまう。
やっぱり、訳が巧いんですね。
読み終わって『あー、バカバカしかった』って思いながら本を閉じると気分がスッキリ。
そして、読後には何も残らない、と。
訳者の森さんが、池袋の『勝手にトイレへ行くと怒られる』という執事喫茶の予約に果敢にも挑戦し、
玉砕されていたことが訳者あとがきに書かれていて、最後の最後に笑わせられました。
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